税金とFX

皆さんは、FXの利益は税金として申告しなければならないことを、ちゃんと 理解していますか。

最近、相次いでFXで得た利益を脱税 して起訴された例が連続して話題となっています。

なぜかというと、 その脱税金額が億単位にもなって起訴されるに至っているからです。

ほとんどのFXの個人投資家は、利益の申告方法を知らなかったり、 知っていても申告せずに済ませていると言われています。

ある調査では、 FXの個人投資家のうち、70%の人が利益を申告していないとう結果がでているほどです。

FXの課税方式

まず、FXの課税方式自体をしっかりと理解しないと申告できないの ですが、このルールが、FXのまだ厳格になっていないのです。

株式投資の場合は、申告分離課税としてハッキリしているのに対して、 FXの場合は、なぜか雑所得として扱われ総合課税方式なのです。つまり、 サラリーマンでも、FXで利益を出したのであれば、しっかりと確定申告 という手続きを取らなければならないのです。なぜ、このような申告方法 に違いがあるのか首をひねらざるを得ません。

株式投資の場合だと、証券会社に納税を任せることもでき、 制度上もヌケが無くなるようになっていますが、FXのような新しい 商品では雑所得として、私に言わせれば、いい加減に扱われています。

これだけFXの脱税が表面化した以上、早い時期に課税方式の制度が 変わることは間違いないでしょう。

FXの課税方式の詳細

FXの課税方式は、もう少し深く理解する必要があります。そうしないと、 正しく税金を納めることがができません。

FXの利益は、雑所得で総合課税であることは既に説明しました。 しかし、もう少し条件があるのです。それは、雑所得が年間で20万円を 超えた場合にのみ、確定申告が必要となるということです。

つまり、他の雑所得と損益通算して、20万円以下だと申告する必要は ありません。但し、それは給与所得が2000万円以下の人の場合で、 それ以上の給与所得者の場合は申告が必要となります。

FXと聞くと、『20万円以下の差益』なら申告しなくても良いなどと 単純に考えている人もいますが、上記のように、いくつかの条件が ありますので、正しく理解して納税する意識を付けてください。

FXの節税

FXの節税と書くと、急に目の色が変わるかも知れませんが、 実際にいくつかあります。

一つめは、既に前節で説明した20万円という枠です。

二つめは、FX投資にかかる「経費」を差し引くことができるのです。 これは意外と知られていません。FXの経費として認められるのは、 コンピューターの購入費用、外国為替セミナー参加費用、 FXのトレードソフト購入費用、FX確定申告のためのソフト購入費用など、 FX投資を実際に行うためにかかった経費全部が該当します。したがって、 場合によってはかなりの額になることもあります。

これらの金額を全部差し引いた上で、20万円以上の利益が出た 場合に申告する必要があるということです。

3つめは、 「くりっく365」です。これにつては、別途説明していますので そちらを見てください。分離課税で一律20%の課税なので、 FXでの収益金額が利益が大きい場合は、くりっく35の方が 圧倒的に有利です。

FX業界が個人投資家に納税の徹底を呼びかけ

FXの税金の納税に関して、FX業界が積極的な対応を取り始めてきました。
先月トピックスとして紹介した主婦の脱税が、業界団体を動かした形となったようです。 以下、「FujiSankei Business i. 2007/5/1」からの要約を紹介します。

FX業者などの自主規制団体である金融先物取引業協会は30日までに、 会員190社のうち、同取引を手掛けている業者に対して顧客に納税を 徹底させるよう求める通知を初めて出した。

FX取引で多額の利益を得たにもかかわらず、納税しなかったため摘発される 個人投資家が相次いでいるのを受けた。さらに、脱税の要因を税制に求め、 顧客が納税しやすい制度への移行を国に働き掛ける動きも業者の間に出ている。

FX取引をめぐっては、個人投資家らが脱税で摘発を受ける事件が相次いでいる。 FXで得た利益が課税対象になることをそもそも知らない顧客も多いという。 納税義務は顧客にあるが、脱税を放置しておけば「業界のイメージを損ねる」 として、FX業者は顧客に対する周知徹底の強化に乗り出すことにした。

また、業界は大半のFX取引が、自己申告が必要な総合課税方式の適用を 受けることも脱税を招いていると分析。株式取引などに適用されている 申告分離課税方式への移行を税務当局などに求めていく。

FXは、業者に預け入れた証拠金の数倍から数十倍の元本があるものと 見なして外国通貨を売買する。少額の資金で多額の取引が可能なため、 多大な利益が期待できる半面、大きな損失を出す恐れもある。 FXは個人投資家を中心に人気が高まっており、取引規模は年々拡大している。

FX脱税の摘発例

東京都世田谷区の主婦(59)が、FXなどで家族名義の口座を使うなどして 2005年までの3年間に約4億7000万円の所得を隠し、約1億3900万円を脱税。 東京国税局の告発を受けて、4月18日に東京地検特捜部が所得税法違反の罪で在宅起訴。

東京都豊島区の元会社員の男性(64)が、FXや原油先物取引によって 2005年までの2年間で7億5000万円の所得を隠し、約2億7000万円を脱税。 東京国税局が、所得税法違反罪で東京地検に告発。
「FujiSankei Business i. 2007/5/1」

FX個人投資家の納税意識改革
これまで、税金とFXに関していくつかの切り口で説明してきました。私個人の意見として、制度上の問題点も指摘しました。しかし、どうしても、一番問題といわざる得ないのが、個人投資家の納税意識の低さです。前にも紹介したとおり、70%の人が納税していないという調査結果が出ているのです。

それに加えて、話題となった億単位の脱税起訴事件があります。これは、どう考えても、個人投資家の納税意識を変えるという議論が起きてきても仕方ありません。特に、この起訴さらた事件の場合は内容が悪質でした。更に、大きく公表されてはいませんが、昨年末までに、同様の事件は当局では100件以上摘発しているそうです。

FXの課税方式が、近い将来変更となるにしても、われわれ個人投資家がきちんと納税しない限り、FXという商品に制限が加わりかねないと私は考えています。今の、自由な投資環境に何某かの制限や、大きな課税率が適用されるようになることだけは避けたいものです。

皆さん、納税しましょう。税金の金額くらい、その分儲けるだけの術を見つければ良いのです。そして大きな利益を出せるようになれば、法人化して本格的に投資すれば、もっと有利な投資ができるようになるでしょう。皆さん、法人化してFX投資することを目指しましょう!